「御社の工場の生産ラインは本当に儲かっていますか?」これは当社がお客様の総経理にいつもお聞きする質問です。実際、中国系の財務会計システムを導入し、満足している総経理はたくさんいらっしゃいますが、そうした方々の中にも自社工場が本当に儲かっているか把握しようと、悪戦苦闘されている方々が大勢いらっしゃることも事実です。
先日、無錫のある日系工場を訪問しましたが、この会社は日本からの受注のほか、中国国内での顧客開拓を進めており、見積りのための適正原価の把握が必要でした。しかし、日本より赴任された方は「原価管理の考え方など日本式の概念を中国の現場に説明しても、現地化した現場では、彼ら自体が納得しないと情報提供すら望めない」と嘆いていました。こうした現実はありますが、十分な情報共有が不徹底でも、生産拡大が進む中国工場では成長がロスをカバーし、結果オーライ、という工場が多いのではないでしょうか?
実際に製造現場の実績・稼働・在庫など、製造原価の源泉となる情報の正確性を高めるためにも、当社は生産スケジューラの導入をお勧めしています。なぜなら、ERPシステムは導入されていても現場のMESは構築されていないお客様がほとんどですが、実績収集だけ導入しても計画生産というカルチャーが現場に定着しなければ、原価把握というさらに高度な情報を正確に把握することは無理だと考えるからです。実際にこの計画と進捗の管理がきちんとできているお客様は、お金の把握という段階にまで達し、自社のラインの利益をきちんと把握している場合が多いです。
AsprovaにもKPIという機能があります。同機能は、工賃・資材費用などを直接原価として捉え、運用します。生産スケジュールの源泉となる設備能力を製造実績から計算するように金額も計算できます。受注予定のオーダーを自社工場で作ったほうがよいのか?外注のほうが儲かるのか?などのシュミレーションにも瞬時に対応可能です。
このように、生産ラインの見える化は、進捗が見えるというだけでなく、生産ラインが本当に利益を生み出しているのか、また逆に利益を生み出すためには、どんな作り方をしたらよいのか?をシュミレーションすることが最終の目的です。それにはまず、生産スケジュールと進捗管理の構築が第一ステップです。今回、中国国内の代理店を集めて上海で代理店会議を開催させていただきます。当社製品にご興味のあるシステムインティグレータの方々の参加も歓迎いたします。以下のURLより、どうぞお申し込みください。(http://www.asprova.cn/class_open.asp?id=239)