スケジュール時間短縮のガイド


スケジュールに時間がかかっている場合に、設定を見直すことで改善できる場合があります。以下は設定を見直すポイントです。

表示更新の改善については、こちらをご覧ください。


メッセージの出力を変更する

リスケジュール時に、メッセージがメッセージウィンドウに出力されるようになっています。選択は以下の3つです。

エラーのみ

割付が失敗した場合のみメッセージを出力します。

簡易

割付ける作業のコードを出力し、割付が失敗した場合エラーメッセージを出力します。

詳細

割付け候補ごとの仮割付結果(評価値、割付いた日時、使用したマスタ使用指図など)を出力します。

メッセージの出力の設定は、計画パラメタの「割付け中のメッセージレベル」で切り替えが可能で、標準の設定は“簡易”になっています。
これを“エラーのみ”に変更することで、メッセージの出力数を少なくすることができ、スケジュール時間を短くすることができます。


前後依存段取りを使用するか考慮する

段取り時間の設定には、製造BOM・資源に設定する前段取り・後段取りと、品目段取り・仕様段取り・資源段取りに設定する前後依存段取りがあります。
前後依存段取りは、前作業と後作業に依存した(例えば品目がAからBに切り替わったら、など)段取り時間を発生させることができます。
そのため、前後依存段取りの方がより高度な段取りの表現が可能ですが、スケジュールに時間がかかります。

前段取り、後段取りで制約を満たすことが可能な場合、前後依存段取りを設定しないことで、スケジュール時間を短くすることができます。


計画パラメタを見直す

③-1 不要なコマンドを除く

計画パラメタを作成した場合、不要なコマンドが入ってしまうことで、余分にスケジュール時間がかかっていることがあります。

例えば、複合計画パラメタを作成してバックワード割付け後にフォワードで割付け直す計画パラメタを作成する場合、デフォルト計画パラメタを転用してしまうと、以下のようにバックワード・フォワードの双方の計画パラメタにオーダ展開コマンドが入りますが、この場合はオーダ展開は1回でよいため、2回目のオーダ展開は不要です。


そこで、以下のようにオーダ展開は1回のみにして、作業収集・作業絞込みを使うことで、不要なオーダ展開を行わないようにすることが可能です。
期間まとめ機能などではオーダ展開を複数回実施する必要がある場合がありますが、計画パラメタを見直し、不要なコマンドを除くことでスケジュール時間を短くすることができます。

 

③-2 絞込みの方法を見直す

計画パラメタで、オーダ絞り込みコマンドや作業絞り込みコマンドでオブジェクトを絞り込む場合、絞り込み条件によっては、段階的に絞り込むことで処理時間を短縮できる場合があります。
これは、段階的に絞り込むことで、無駄な式の評価をしないようにすることで、処理時間を短縮します。
特に処理時間がかかるSumやMinやMaxといった内部関数や、末端親オーダ、右側の受注オーダの最早納期、といった紐付けをたどるプロパティを無駄に評価しないようにすると大きな効果が期待できます。

<例1>

品目Aの製造オーダで受注オーダに紐付いていないもの、に絞り込みたい場合、

ME.品目=='A'&&ME.オーダ種別=='製造オーダ'&&SumIF(ME.末端親オーダ,TARGET.オーダ種別=='受注オーダ',1)==0

のように条件を&&で結合して、1回のオーダ絞込みで絞り込む方法が考えられます。
この場合、Asprovaの式の評価はME.品目=='A'&&ME.オーダ種別=='製造オーダ'の結果がFALSEであっても、SumIF(ME.末端親オーダ,TARGET.オーダ種別=='受注オーダ',1)==0の評価が行われる仕様であるため、処理時間がかかる「ME.末端親オーダ」が、本来評価が不要なオーダに対しても行われ、無駄な処理時間がかかります。


そこで、条件を分離して、以下のように段階的に絞込みを実行するようにします。
品目とオーダ種別で先に絞り込むことで、「ME.末端親オーダ」の評価回数を減らすことができるため、処理の時間が短くなります。

 

※上記のように、オーダ絞込みコマンド(または作業絞込みコマンド)に直接絞り込みの条件式を記述できる機能は、Ver12.0.4以降で使用できます。


仮割付け候補数が多い

例えば以下の製造BOMのように、主資源が4つ、指図コードS0の副資源(例えば金型)が3つ、指図コードがS1の副資源(例えば作業者)が2つ設定されていると、 4×3×2 = 32通り の資源の組み合わせ(候補資源)が発生します。


1つの作業に対して、発生した資源候補の組み合わせの数だけ仮割付け処理を行いますので、候補の数が多くなればなるほど、スケジュールに時間がかかることになります。

計画設定の“割付け候補数の上限”プロパティ(設定タブ)、もしくは、計画パラメタ設定の“割付け候補数の上限”プロパティ(設定タブ)に、上限値を設定することで、仮割付けを行う回数を制限することができます。
主資源や副資源の数が多く、割付け候補数が多い場合に、割付け候補数の上限に小さい値を設定することで、スケジュール時間を短くすることができます。


割付け候補の上限を設定した場合の候補の選択

割付け候補の上限を設定した場合、全体の内の一部の候補で評価されますが、以下のようなルールで候補を選択します。

1.各資源に割り付いている作業使用指図の少ない順でソートします。

2.上位から、割付け候補の上限に指定した数が、選択されます

これにより、負荷が少ない資源が選択されることになります。
例えば以下のように、候補数が27通りの場合で、割付け候補の上限を20に設定した場合は、下図の右の表のように既に割り付いている使用指図の数でソートして、上位20が選択されます。
但し、該当の候補にて割付き期間内に割付け位置が見つけられない場合は、その候補は割付け候補数のカウントから外れます。結果として、このような場合は、割付け候補数の上限に設定した数より多く、資源評価を行うことになります。


ロジックの「候補資源選択」に、候補資源についての説明がありますので、参考にして下さい。


重なりMAX・資源ロックを使用している場合

通常の仮割付け処理は1作業ごとに行ないます。
一方、重なりMAXでつながっている工程や資源ロックでつながっている工程は、作業を割り付ける際にはまとめて割り付けます。


重なりMAXまたは資源ロックでつながった工程はまとめて割り付けるのは、それぞれの制約を満たす領域を検索する必要があるためです。
また、同時にもっとも評価値が高い割付先の組合せを検索しています。
たとえば、以下の製造BOMがつながっているとします。


工程番号「10」の仮割付け候補数は3つ、工程番号「20」は4つです。この場合、3×4 = 12 とおりの組合せがあります。
これらすべてについて仮割付けを行ない、もっとも評価値が高いものに割り付けます。

仮割付け候補数の計算方法は以下のとおりです。

(1工程目の候補資源)×(2工程目の候補資源) ×(3工程目の候補資源) ・・・

このため、つながっている工程が多くなればなるほど、仮割付け候補数が増えていきます。
例えば、資源の候補数が4つの工程が4つつながったとすると、

4×4×4×4 = 256通り

となりますが、資源の候補数が4つの工程が6つつながったとすると、

4×4×4×4×4×4 = 4096通り

になります。そのため、重なりMAXや資源ロックを使用すると、仮割付け候補数が爆発的に増えてしまうことがあります。

割付け候補の組合せの数が多くなると、割付け処理に時間がかかります。
重なりMAXや資源ロックを使用したことで非常にスケジュール時間が長くなる場合は、“割付け候補数の上限”を設定することで、スケジュール時間を短くすることができます。

④の「仮割付け候補数が多い」の内容、及び、ロジックの「候補資源選択」に、候補資源についての説明がありますので、参考にして下さい。


マルチスレッド対応

マルチスレッド対応についてはこちらをご覧下さい。


作業使用指図を複数の資源に分散する

1 つの作業使用指図を資源に割付けるとき、その資源にすでに割り付いている作業使用指図の数が多くなればなるほど、処理時間が長くなります。

例えば、「資源量制約」プロパティを「制約なし」にしたり、無限能力でしたりしてリードタイムだけを割付けるように、その資源の負荷に意味がない資源を製造BOMに登録するとき、全体で1つの資源を作らずに、例えば品目ごとに資源を作成し、割り付く作業使用指図を分散すると、割付けにかかる時間を短縮できます。


電源プランを「高パフォーマンス」に設定する

「コントロールパネル」->「電源オプション」からコンピューターのパフォーマンスを最大にしたり、電力を節約する電源プランを変更できます。

「高パフォーマンス」に設定することで、コンピューターのパフォーマンスを優先する設定となり、処理時間を短縮できることがあります。項目がない場合は、「プラン設定の変更」->「詳細な電源設定の変更」->「プロセッサの電源管理」を選択し、「最小のプロセッサの状態」や「最大のプロセッサの状態」の設定を変更してください。

※使用するサーバ、PCにより、設定を変更できないことがあります。サーバ、PCのマニュアル、ベンダにご確認ください。



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