最適化オプション


最適化オプションは、計画上の作業を並び替えることによってより理想的な計画を作り上げることを可能にする機能です。段取り時間最小化、同一品目並列、等と言ったさまざまな目標がパラメタの設定しだいで実現できます。


最適化オプションのコマンド

最適化オプションに属するコマンドは、並び順制御コマンドになります。


並び順制御コマンド

パラメタを基準に資源上の作業を並び替えながら最適な計画を立てます。実行直前の計画の状態を分析して並び替えを行います。作業を他の資源に移動しません。したがって、並び替えの結果は実行直前の計画の状態に左右されます。
また、並び替えの範囲が設定できます。例えば、同じ品目が並ぶからといって一ヶ月先の作業を目前に持ってきてほしくない場合は設定により制御できます。

計画パラメタの最適化タブにある、以下のプロパティを並び順制御コマンドで利用します。

並び順制御評価ルール

適当な名前を設定すると、並び順制御評価ルールが追加されます。プロパティウィンドウで→をクリックすると、並び順制御評価ルールに表示が切り替わります。

着手余裕時間

前後依存段取りなど、実際に割り付けてみなければ見えてこない負荷がある場合、このプロパティを使って余裕を加味します。設定がない場合、内部で自動計算します。
自動計算は、処理を実行する直前の状態で、対象資源の割付け開始日時と割付け終了日時の間(計画パラメタの割付け開始日時、割付け終了日時が設定されていれば、そちら)で一番負荷が高い一日を検出し、その超過分を日数に換算します。
例:
 ・一番負荷が高い日の負荷率が300%の場合、余裕日数が三日となります。
 ・一番負荷が高い日の負荷率が120%の場合、余裕日数が二日となります。
 ・100%を超過する日がなかったら、一日となります。
時間軸の並び替える範囲でもあります。

並び順制御評価ルール

どういうふうに作業を並べたいかを設定します。資源ごとに違うルールを設定することもできます。

対象資源

この並び順制御評価ルールを適応する資源を設定します。
複数設定が可能ですし、グループも対応します。空の場合、他の並び順制御評価ルールが登録されていない資源に適応されます。

並び順制御評価キー

適当な名前を設定すると、並び順制御評価キーが追加されます。プロパティウィンドウで→をクリックすると、並び順制御評価キーに表示が切り替わります。

並び順制御評価キー

作業を並び替えるときに評価の基準として使用します。このリストに上に並んでいるほど優先になります。ひとつのキーで最良評価とされた作業が複数あってはじめて次のキーで評価するという仕組みです。

評価式

何を評価するかを設定する式です。式のMEは並び順制御評価オブジェクトです。主に使えるプロパティは以下の通りです。

 評価時・左作業(TentAssignLeftOper)左にある作業
 評価時・右作業(TentAssignRightOper)右にある作業
 評価時・対象作業(TentAssignOperation)評価する作業
 評価時・前段取り・製造・後段取り時間(TentAssignSetup/Production/TeardownTime)評価する作業の前段取り・製造・後段取りの時間
 評価時・前段取り・製造・後段取り開始時刻(TentAssignSetup/Production/TeardownStartTime)評価する作業の前段取り・製造・後段取りの開始日時
 評価時・前段取り・製造・後段取り終了時刻(TentAssignSetup/Production/TeardownEndTime)評価する作業の前段取り・製造・後段取りの終了日時
 評価時・対象資源(TentAssignResource)評価する資源
 評価時・待ち時間(TentAssignWaitingTime)評価する作業の最早開始日時からの待ち時間
 評価時・空き時間(TentAssignIdleTime)評価する作業が始まるまで当該資源での空き時間
 評価時・納期遅れペナルティ(TentAssignLatenessPenalty)納期遅れが発する場合のペナルティ

評価式サブキー

評価式の結果をどのように評価するかを設定するプロパティです。

 大きい順評価式の結果が大きいほど優先
 小さい順評価式の結果が小さいほど優先
 True評価式の結果がTRUEなら優先
 False評価式の結果がFALSEなら優先
 昇順評価式の結果が徐々に大きくなるように並べる
 降順評価式の結果が徐々に小さくなるように並べる
 昇降順評価式の結果が交互に徐々に大きくなったり小さくなったりするように並べる

並び順制御評価キーに文字列型の評価式を使った場合、サブキーとして大きい順と小さい順のみ使えます。例えば、オーダコードや仕様などには昇順や降順は効きません。

サブキーの昇順、降順、昇降順は、評価が同じか、徐々に上がるもしくは、下がるように並べ替えます。
例えば、数値仕様1の昇順であれば
  1, 1, 2, 2, 3, 3
と並びます。
降順であれば
  3, 3, 2, 2, 1, 1
と並びます。
昇降順であれば
  1, 2, 3, 3, 2, 1
と並びます。


評価式しきい値

評価式の結果を比較するときにどれぐらいの差があれば違うと認識するかの基準です。


並び順制御評価キーの例

例1:同一品目で並べたい

Noプロパティ内容
1評価式ME.TentAssignOperation.OperationOutMainItem == ME.TentAssignLeftOper. OperationOutMainItem
 評価式サブキーTrue

例2:仕様5を基準に交互に処理したい(同じ仕様5の作業をなるべく連続して処理したくない)

Noプロパティ内容
1評価式GetApplicableSpec(5, ME.TentAssignOperation) != GetApplicableSpec(5, ME.TentAssignLeftOper)
 評価式サブキーTrue

例3:数値仕様1の近い順に並べたい

Noプロパティ内容
1評価式Abs( GetApplicableNumSpec(1, ME.TentAssignOperation) - GetApplicableNumSpec(1, ME.TentAssignLeftOper) )
 評価式サブキー小さい順

例4:納期の差が二日間以内であれば並べ替えて段取り最小化を実現したい

Noプロパティ内容
1評価式ME.TentAssignOperation.Order.LET
 評価式サブキー小さい順
 しきい値2d
2評価式ME. TentAssignSetupTime
 評価式サブキー小さい順

コマンドの組合せ

並び順制御コマンドは、既存のパラメタと組み合わせて利用したり、「資源方向負荷平準化」、「時間方向負荷平準化」のコマンドと組み合わせて使用したりします。


コマンドの組合せ例

1.作業を並び変えたい工程の候補資源が複数あり、かつ資源の選び方が計画結果の質に影響を及ぼす場合

 1資源方向負荷平準化資源方向負荷平準化を行います。
 2時間方向負荷平準化(バックワードなら)時間方向負荷平準化を実行して各作業の最遅開始日時を計算します。
 3並び順制御並び順制御コマンドを実行して作業を最適に並べていきます。

2.作業を並び変えたい工程の候補資源が少ない、或いはどの候補に割り付くかが最適化の結果にそれほど影響がない場合

 1時間方向負荷平準化時間方向負荷平準化を実行して各資源の負荷が分散された状態で各作業の最遅開始日時を計算します。
 2並び順制御並び順制御コマンドを実行して作業を最適に並べていきます。

3.今まで使ってきた計画パラメタの結果に作業の並びを工夫する場合

 1既存の計画パラメタ普段お使いの計画パラメタで計画を立てます。(負荷分散処理が含まれないため、余裕時間を多目に与える必要があります)
 2並び順制御並び順制御を実行して、1の計画を元に作業を最適に並べ替えていきます。

計画パラメタの設定

以下の計画パラメタの設定(基本、設定タブ)は、並び順制御コマンドに無視されます。

・原料制約を課す

・割付け方法

・作業一時固定

・ディスパッチングルール

・資源評価

・割付け資源

・割付け開始日時を越えた時

・割付け終了日時を越えた時

・最早開始日時を越えた時

・最遅終了日時を越えた時

・割付け候補数の上限

・マスタ指図自動生成

・割付けが失敗した時(重なりMAX制約)

・割付けが失敗した時(資源ロック制約)


「ディスパッチング順で並べる」プロパティはVer.14.1.1.70から効きます。
並び順制御では、基本的に過去から未来に作業が並べられますが、前後依存段取りの設定によってはそうならないことがあります。
例えば以下の例では、計画パラメタの「並び順制御評価ルール」の「並び順制御評価キー」にて、オーダ1、2、3、4の順番になるように設定されていますが、1、4、2、3の順番に割付いています。

 

これは、1、2、3を割り付けた状態では以下のようになっているのですが、この後4を割り付ける時、前後依存段取りの設定により、1と2の間に割付けが可能になっているために起こります。

 

たとえこのようなときでも、4を3の後に割り付けたい場合は「ディスパッチング順で並べる」を「はい」にすれば、以下のように割付きます。

 


注意事項

1.最適化オプションは有償(オプション機能)です。

2.並び順制御は基本的にフォワード割り付けなので、バックワードオーダでも納期遅れが発生することがあります。このような場合は余裕時間を増やしてみてください。

3.イベントオプション機能も使用する場合、並び順最適化の過程が終わってからイベントオプション機能を実行してください。また、イベントオプション機能により割り付け結果にある程度のズレが生ずると予測される場合、余裕時間を多めに設定しておいてください。

4.並び順制御コマンドは製造オーダの作業のみを処理します。購買や受注オーダを並び順最適化の結果により調整する必要がある場合、別に計画パラメタを組んで処理してください。

5.並び順制御は作業分割を行いません。既に分割された作業は分割されたままで並び替えますが、分割の指定の変更などは反映されません。

6.作業が複数の資源を使用する場合で、かつ、複数の資源に並び順の設定が当てはまる場合、1つの資源にだけ適応されます。複数の資源の中に主資源と副資源がある場合は、主資源の方に適用されます。副資源同士の場合は、どの副資源になるかは不定です。

7.並び順制御は以下のような作業は並び替えの処理をしません。ガントチャートに割り付いてるのであれば、そのまま残ります。(ただし、割り付いている作業は並び順制御の評価結果に影響を与えます。)

・割付日時が決まっている日時固定と実績作業割作業を処理しない。

・オーダが割付対象外になった作業


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